MAGIQ
MAGIQ
高品質ナノエマルションを短時間で製造可能
概要
本来水とは混ざり合わない油を、微小な油滴として水に分散したエマルションは、様々な産業分野で必要とされている基盤技術です。最近では、油滴のサイズを極限まで小さくした「ナノエマルション」に注目が集まつており、肌への浸透性を高めた機能性化粧品など、新たな製品が続々と生みだされています。
海洋研究開発機構(JAMSTEC)で開発されたMAGIQは、深海底で湧き出す温泉 (熱水噴出孔)にインスパイアされた全く新しい乳化技術です。ナノエマルションを10秒で製造可能なMAGIQを使えば、乳化を必要とする製品の開発コストを大幅に削減可能です。また従来技術では困難だつた油剤の乳化なども可能です。
海洋研究開発機構の保有する有人潜水調査船「 しんかい 6500」
南西諸島の沖、水深約1500メートルの深海底から勢い良く吹き出す熱水
特徴
熱水噴出孔では、高温・高圧の極限 (374°C、218 気圧以上)である超臨界状態の水が海底から噴き出しています。そのような極限状態では、水の性質ですら大きく変化し、様々な油と自由に混ざり合うようになります。
通常のエマルションの製造では、高圧ホモジナイザー などを使つて大きなエネルギーを加えることで、油滴を繰り返し引きちぎつて小さくします。一方MAGIQでは、油を超臨界水に溶解させた後、毎秒 200度を 超える速度で急冷することで、油と水を再び分離させます。その過程で、油の分子は互いに集合し、 ナノサイズの油滴を形成します。
SFW-E40Sは超臨界水を安全に取り扱えるように設計されており、高温・高圧機器に関する専門知識 をお持ちでない方でも、MAGIQを様々な製品開発にこ活用いただけます。
特長
1) 高品質なナノエマルションを製造
2) 10秒 でナノ乳化を実現
3) 各種目的・用途に応じた、カスタマイズが可能
サイズ
1) 外寸法 :1 300VV× 750D× 1600H(mm)
2) 電 源 :200V3相 40A容量
設計仕様
型 式 | SFW‐E40S |
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最高使用温度 | 450°C |
最高使用圧力 | 40 MPa |
製造量 | 毎時 1~ 3L (標準仕様) |
混合部材質 | SUS、ハステロイ各種 |
プロセスフロー
参考
1) S.Deguchi,N.lfuku,Angew.Chem.Int.Ed.52,6409‐ 6412(2013).
2) 出口茂、伊福菜穂、乳化物の製造方法、特開2013-39547、 公開日2013年2月28日